胸膜実質性線維弾性症(網谷病)-Pleuroparenchymal fibroelastisis: PPFE

画像所見

  • 上葉優位の陰影
  • 胸膜肥厚と胸膜下の網状陰影を認める。
  • 上記により肺門の挙上をしばしば認める。
  • 胸膜下の病変と正常肺との境界は比較的急峻である。
  • 蜂巣肺を伴うこともある。

概要

  • 比較的最近報告された稀な疾患で、病理学的には胸膜とその直下の肺実質に弾性繊維の増殖を伴う線維化を来すことが特徴とされる。
  • 多くの症例では特発性であるが、自己抗体が非特異的に陽性であることもある。
  • 約50%の患者が下気道感染を繰り返している。
  • UIPと合併することもある。
  • ステロイドや免疫抑制薬で治療しても約60%の患者では進行性であり約40%の患者がPPFEによって死亡する。

鑑別疾患

# 通常型間質性肺炎/特発性肺線維症(UIP/IPF)

  • 線維化の所見を示す小葉内間質の肥厚、蜂巣肺が感度、特異度共に比較的高い所見である。
  • 上記に関係して不規則な小葉間隔壁の肥厚を認めることがあるが認める可能性はやや少ない。
  • 気管支周囲に陰影が特に目立つ訳ではない。
  • 線維化や蜂巣肺の領域と影響をほとんど受けていないもしくは正常な肺組織の領域とが斑状で不均一に見える。
  • 多彩な時相を持つ。つまり、活動性の高い病変と陳旧化した病変が混在する。これは組織学的に線維芽細胞巣(慢性的な線維化のある領域に起こった急性肺損傷の顕微鏡的所見)を反映している。
  • すりガラス影を認めることはあるが、網状影よりは広範囲でないことが多い。

# 慢性過敏性肺臓炎(chronic HP)

  • 網状陰影、構造改変、牽引性気管支拡張と細気管支拡張、蜂巣肺に特徴づけられる。
  • 亜急性の所見であるすりガラス陰影や境界不明瞭な小葉中心性結節、吸気CTでの小葉性の低吸収域、呼気Tでのair trappingなどが重なって認められることがほとんどである。
  • 多くの場合、病変は中肺野もしくは上肺野優位であるか、全肺にびまん性に認められるかである。ただ、その場合でも肺底部には相対的に陰影が少ないことが多い。
  • 農夫肺では非喫煙者でもchronic HPで気腫性変化をきたしやすい。

参考文献

  • W.Richard Webb. 肺HRCT. : 丸善出版; 2016. p256-257.
  • 高橋雅士. 胸部画像の勘ドコロ. : MEDICAL VIEW; 2014. p.235-236.

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